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ChatGPTに嘘をつかせない方法|誤回答(ハルシネーション)を減らす5つのコツ

ChatGPTの誤回答(ハルシネーション)は完全にはなくせません。ただしカスタム指示や検索機能の使い方次第でリスクは下げられます。今日から使えるコピペ例つきで解説します。

HAW Lab編集部
ChatGPTに嘘をつかせない方法|誤回答(ハルシネーション)を減らす5つのコツ

「ChatGPTに嘘をつかせない方法」を探してこのページに来た方へ。結論を先に言うと、誤回答(ハルシネーション)を完全になくす方法はありません。ですが、リスクを下げる具体的な設定と使い方はあります。

まずこれだけ

  • 誤回答を完全にゼロにする方法はない(OpenAI自身の研究でも明言されている)
  • ただし、カスタム指示・検索機能・出典確認を組み合わせればリスクは下げられる
  • 具体的な5つの方法と、そのままコピペできる指示文をこのあと紹介する

この記事でわかること

  • ChatGPTが誤回答を起こす理由(嘘をついているわけではない)
  • 誤回答を減らす5つの具体策と、その根拠になっているOpenAIの研究データ
  • コピペでそのまま使えるカスタム指示の文例
  • 仕事で使うときの確認ルール
誤回答を減らす5つの方法
  1. 分からないときは「分からない」と言わせる
  2. 事実と推測を分ける
  3. 必要な情報は検索させる
  4. 出典を確認する
  5. 重要情報は一次情報で再確認する

ChatGPTは「嘘をつこうとしている」わけではない

ハルシネーションと聞くと「AIが嘘をついている」ように感じますが、これは正確な表現ではありません。OpenAIが2025年9月に公開した研究「言語モデルでハルシネーションがおきる理由」によると、ハルシネーションの原因は学習・評価の仕組みにあります。

ChatGPTのようなモデルの多くは、「正解した割合」だけで評価されます。すると、わからない質問に対して「わかりません」と答えると確実に0点になる一方、当てずっぽうで答えれば運よく正解する可能性が残ります。この結果、モデルは「不確実性を認めるより、それらしく断定するほうが得」という振る舞いを学習してしまいます。つまりハルシネーションは、意図的な虚偽ではなく、正解率だけを重視する評価方法が生んだ「クセ」に近いものです。

同じ研究では、GPT-5をベースにした軽量モデルと旧世代モデル(OpenAI o4-mini)をSimpleQAという評価で比較したデータが紹介されています。

指標 GPT-5thinking-mini OpenAI o4-mini
棄権率(わからないと答えた割合) 52% 1%
正確性(正解した割合) 22% 24%
エラー率(誤って断定した割合) 26% 75%

要するに、「わからないときは答えを控える」姿勢の方が、実務上のミス(ハルシネーション)を大きく減らせるということです。 正確性だけを見ると旧モデルの方がわずかに高く見えますが、誤って断定した割合(エラー率)は旧モデルの方が3倍近く高くなっています。

誤回答(ハルシネーション)を減らす5つの具体策

1. カスタム指示に「わからないときはわからないと言う」と書く

もっとも効果が期待できるのが、この一言です。OpenAIも自社のModel Spec(モデルの振る舞いの方針書)の中で、不確かな情報を自信満々に答えるより、わからないと伝えるか質問を確認し直すほうが望ましいという立場を示しています。ChatGPTのカスタム指示にこの方針を明記しておくことで、会話のたびに「正直に答えて」と伝え直す手間がなくなります。

2. 事実と推測を分けて答えるよう指示する

「わかりません」と答えるだけでなく、「ここまでは事実、ここからは推測」と分けて出力させることも有効です。特に企画書やレポートのたたき台をChatGPTに作らせるとき、事実と推測が地続きで書かれていると、あとで見分けがつかなくなります。カスタム指示や個別のプロンプトで、事実と推測を分けて書くよう明示的に頼みましょう。

3. 重要な情報はChatGPTの検索機能を使わせる

ChatGPTは無料プランを含む全プランで、Web検索機能(ChatGPT search)を使えます。画面下部の「ツールを見る」からSearchを選ぶか、入力欄で「/」と入力してSearchを選ぶと使えます。最新情報や固有名詞が絡む質問では、検索なしの回答よりハルシネーションのリスクを下げやすくなります。すでに出た回答に対しても、再生成(Try again)でWeb検索を使わせ直すことができます。

4. 出典を実際に開いて確認する

検索機能を使うと、回答に出典リンクが表示されます(回答下の「Sources」から一覧を開けます)。ここで大事なのは、出典が表示されていること自体に安心せず、実際にリンクを開いて内容を確認することです。ChatGPTが出典を正しく要約できているとは限りません。「出典がある=正しい」ではなく、「出典を自分で確認できる」ことが重要です。

5. 特に重要な情報は一次情報で再確認する

契約条件、法律・制度、医療、統計データ、日付や数値など、間違えると実務上の影響が大きい情報については、ChatGPTの回答だけで判断せず、必ず公式サイトや一次情報にあたって再確認してください。ChatGPT自身に「この回答は正しいか自己検証して」と頼んでも、同じモデルが同じ思い込みのまま検証するだけになりがちで、完全な事実確認の代わりにはなりません。

カスタム指示の設定方法(コピペで使える例つき)

設定はWeb版・デスクトップ版の場合、以下の手順です(iOS・Androidアプリの場合は「設定」→「Customize ChatGPT」から同様に設定できます)。

  1. 1

    STEP 1

    画面左下の自分のアイコンをクリックし、「Settings(設定)」を開く

  2. 2

    STEP 2

    「Personalization(パーソナライズ)」を選ぶ

  3. 3

    STEP 3

    「Custom instructions(カスタム指示)」を開く

    「Enable customization(カスタマイズを有効にする)」がオンになっていることを確認してください。

  4. 4

    STEP 4

    「How would you like ChatGPT to respond?」の欄に指示文を入力して保存する

    「ChatGPTにどう応答してほしいか」を尋ねる欄です。下のコピペ例をそのまま貼り付けられます。

保存すると、新しく始める会話はもちろん、開いたままの既存の会話でも次のやり取りから反映されます(すでに出力済みの回答が書き換わるわけではありません)。

コピペしてそのまま使える指示文の例です。

カスタム指示の文例
分からないことや確認できていないことについて、推測を事実であるかのように断定しないでください。
不明な場合は「分かりません」「確認できていません」と明示してください。
事実と推測は分けて書き、推測の場合はその旨を明記してください。
日付・数値・法律・医療など正確性が重要な情報については、可能であればWeb検索で確認し、情報源を示してください。

これは「絶対に嘘をつかなくなる魔法の呪文」ではありません。あくまで、モデルが「わからないと言いやすい状況」を作るための指示です。文字数には上限があり、無料・Goプランは1,500文字、Plus・Pro・Enterprise・Business・Educationプランは5,000文字まで保存できます(2026年7月時点の仕様)。上の例文はどちらの上限にも収まる長さです。

なお、カスタム指示はChatGPTアプリ(Web・デスクトップ・モバイル)向けの機能で、API経由でChatGPTの機能を組み込んでいる場合は、同様の効果をシステムメッセージで実装する形になります。

それでも誤回答を完全には防げない理由

前述のOpenAIの研究は、「ハルシネーションは防ぎようがない」という誤解に対して、「防ぐことはできる。モデルは不確かなときに回答を控えることができる」と明言しています。一方で、「正確性を上げればハルシネーションはなくなる」という主張についても、誤解だと否定しています。理由は、現実の質問の中には、情報が存在しない、曖昧さが残る、判定が本質的に困難といった理由で、そもそも100%正しく答えることが不可能なものが一定数含まれるためです。

つまり、カスタム指示や検索機能を使っても、「誤回答をゼロにする」ことはできません。できるのは、「モデルが自信満々に間違った情報を断定してしまう場面」を減らすことです。この違いを理解しておくと、ChatGPTの回答をどこまで信じてよいかの判断がしやすくなります。

仕事で使うときの確認ルール

ChatGPTの回答をそのまま使ってよいかどうかは、次のような流れで考えると判断しやすくなります。

  1. 1

    ChatGPTの回答が出る

  2. 2

    重要な情報かどうかを判断する

    社内向けのたたき台・アイデア出しか、社外に出す資料・顧客対応か、契約・法律・医療・会計など専門判断が絡む内容かで、必要な確認の度合いが変わります。

  3. 3

    重要なら検索機能で確認し、出典を開く

    固有名詞・数値・引用は、出典リンクを実際に開いて内容を確認します。

  4. 4

    特に重要な情報は一次情報で再確認する

    公式サイトや専門家など、ChatGPT以外の情報源で裏取りします。

  5. 5

    最終判断は人が行う

覚えておきたいこと

「AIが言っていたから」を最終判断の根拠にしないことが、誤回答による実務トラブルを避ける一番シンプルなルールです。

まとめ

  • ChatGPTのハルシネーションは意図的な嘘ではなく、評価方法が生んだ「当てずっぽうのクセ」に近い
  • カスタム指示に「わからないときはわからないと言う」と書くことは、OpenAI自身の研究・方針とも整合する有効な対策
  • 事実と推測を分けさせる、検索機能を使う、出典を自分で確認する、を組み合わせるとさらにリスクを下げられる
  • それでも正確性が100%になることはない。重要な情報は必ず一次情報で再確認する

「この設定をすればChatGPTが嘘をつかなくなる」という魔法はありません。ですが、「わからないときはわからないと言わせる」設定と、検索・出典確認の習慣を組み合わせれば、今日から仕事でのリスクを一段下げることができます。